書店で、ミニマリスト系の書籍をながめていたところ、圧倒的にデザインのいい本がありました。正確にはミニマリストの本ではありません。フィンランドの賢いシンプルな暮らしぶりや考え方の本です。
本棚に並んでいるたたずまいも目をひかれたのですが、パラパラとページをめくったときに、どきっとするような言葉が。
「服にお金をかけるのは自信のない証拠」
日本人はそう見えてるのかもしれませんね。きっと、寒い国での衣類は、おしゃれをするためのものではなく、命を守るためのものなんでしょう。
日本には四季を表す色がさねを楽しむという文化があります。着るもので礼儀を表すこともあるので、無関心ではいられません。そのせいか、流行を踏襲したファッションでいなさいよ、と社会性を要求されているように感じるのかも。
お財布に余裕がないとき、高価な服を欲しくても買えないとき「服にお金をかけるのは自信のない証拠」だと言って、ひらきなおる。それは、ちょっと違うのかな。デザインが気に入ったら、デザイナーへのリスペクトもあるでしょう。着物だったら、職人さんへのリスペクトがあるでしょう。
練りに練られたデザインと高い技術から産まれる服は、働く女性をストレスから守る鎧です。自信のなさが悪いのではありません。働くストレスが重すぎるんです。