「アンガーマネジメント11の方法 怒りを上手に解消しよう」
ロナルド T. ポッターエフロン / パトリシア S. ポッターエフロン 著
著者のロナルド T. ポッターエフロンは、アンガーマネジメントを専門とする精神療法家。パトリシアはうつや物質乱用治療の専門家。
この本を読む前に思っていたこと
アンガーマネジメントの本を読むなんて、他人に知られたくないな、と思っていました。自分は異常な人間だと思われてしまうのではないか、と。
しかし、このわきあがる怒りは何なのだろう、という自己理解への欲求があり、どうしてもおさまりませんでした。知りたかったんですね。
この本の主張
怒りとは、生活の一部に存在するものであり、問題視すべきものではないこと。むしろ怒りが伝えるメッセージに耳を傾け、その問題解決につながるよう柔軟なスタイルで怒りを表出していくことが望まれる。
怒りはメッセージ
怒りは、自然にわき上がってくる感情で、これに良いも悪いもありません。「何か問題があるよ」「やばいよ!」と知らせてくれるメッセージなのだそうです。怒ると疲れますし、自分の感情に振り回されてしまい、コントロールできないくらい強いエネルギーが出てきます。問題のある現状を打開するために、エネルギーが一時的にわき上がってくるからです。
怒ることは、悪くない。自然なこと。そして意味があるので、見過ごさずに問題に対処する必要があります。
仕事が上手く行かなくて、私は非常にストレスを感じていました。
もう、どうしようもないのに、怒りがおさまらずに苦しい気持ちが続きました。
ああ、自分の心をなんとかしないとな、と思ってアンガーマネジメントの本を読みだしたのですが、気持ちを切り替えるだけでは解決しないのではないかと思えてきたんです。
だって、現状は問題だらけです。
自分のミスではなくても、プロジェクトは上手くすすまずに失敗です。でもこのまま、ぬれぎぬを着せられたままでいいの?
すでに怒りは爆発。覆水盆に返らず
言わなくていいことも、勢いにまかせて、どかーんと言ってしまいました。時すでにおそし。どんなに後悔しても、今までの努力は無駄になってしまいました。
あのエネルギーは、現状を打開しようとしてたんですね。無理もありません。
言いたい事を言ったのに、まだ怒りがおさまらない。これは、何のメッセージ?
仕事へのモチベーションがゼロになっていましたが、勇気をふるいおこして、別のプロジェクトをすすめるべく営業に時間をかけることにしました。自分の気持ちに注目するだけではダメなんですね。具体的なアクションが必要だったのかもしれません。
怒りをコントロールできない問題や、解消方法については、また別記事に続きます。